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2008/04/14

国産ケータイのQWERTYマシン922SHで何とかなるか?その2 キーボード

キーボード全体の写真です。
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まずは、QWERTYキーボード搭載の他機種と比較していきましょう。
最初に、BlackBerry型のE61とX02HTです。このタイプの機種は、QからPまで横10列で、記号や多くの数字はアルファベットと兼用のキーとなっています。またキーの大きさ自体が極めて小さくなっています。
922SHはこれらと比べると、キー一つ一つの横幅がたっぷり取られています。予定表項目や短文のメールを打つにはBlackBerry型のキーボードは十分ですけれど、ある程度の長さのメモや文章を綴るには、922SHのキーボードの横幅の方が実際楽に感じます。
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携帯電話がQWERTYキーボードを備えているもう一つの形として、Nokia E70があります。Nokia E70はユニークです。筐体を両手で抱えもって親指二本で打ち込むには、E70のような形状もありうるのでしょう。E70はキータッチもパキパキと気持ちよく、運指も意外に無理がありません。
Nokia E70は配列は意外に良く、数字キーの段もスペースバーの段も別に設けられています。キー形状はとても変則的で、それぞれ異なる形と大きさになっており、EnterやBSは押しにくい感じがします。
また、BlackBerrry型キーボードもそうでしけれど、いわば碁盤の目状にキーが配置されており、本来の斜めにずらしたキーボードの配置とは異なっています。
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さて、Nokia E90との比較です。
似たような大きさで、右上にカーソルキー、右下にEnterキー、上段にアプリなどの機能キーという点でも共通するNokia E90と922SHのキーボードです。
配列については、そういった大まかなブロック配置は似ています。ただNokia E90には独立した数字キーの段があり、922SHにはありません。これは筐体のヒンジ構造により、Nokia E90はヒンジ部分にも一段アプリキーを実装し、6段のキー配列にしているからです。独立した数字キーの段があるというのは記号入力の面でも通常のQWERTYキーボードと同等にでき、無理なくキーボードに慣れるという良さがあります。
また、Naoki E90にはTabキーとCtrlキーがあります。CtrlキーはChrキー(Fnキーのようなもの)とは別に設けられていて、E90のキーボードによる操作がPCなどの操作と共通のノウハウで扱える可能性を開いています。+Jの松茸でも、Ctrl+JやCtrl+Lでローマ字かな漢字変換入力とアルファベット入力を切り替えられますけれど、Ctrlキーはそういった利便性があるように思います。
また、Nokia E90のスペースバーは最下段中央に配置されていて、無理がありません。922SHのSpaceキーは右下のEnterのすぐ横に追いやられています。
Shiftキーについては、Nokia E90も922SHもきっちり左右両端にあります。横幅が短い分、922SHのShftキーはとても小さくなってしまっていますけれど、一番端にあるため見た目ほど押しにくいわけでもありません。
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Nokia E90はPsion Series 5mxと異なり、机上に置いて両手10本の指を使ってのタイピングには向きません。これは大きな理由が二つあり、個々のキーの横幅が十分ではないためと、キー打鍵時の重さが固いためです。
タッチタイピング時の打鍵を受け止めるだけの最低限の横幅がNokia E90のキートップにはありません。実は、922SHの方が個々のキーの横幅は長いのです。また、E90のキーの重さは、タッチタイピングを非常に困難にしています。Nokia E90の場合、そういった使い方では本体のキーボードを使わず、Bluetoothキーボードを利用することになります。922SHより横幅が長い分は本体のQWERTYキーボードではそれほど活かされていないと感じます。
両手で持って二本の親指で打ち込む方法の場合、Nokia E90のキーの固さはデメリットとなります。ぼくはこの親指タイプの場合、固いキーボードが好みなのですけれど、Nokia E90は固すぎると感じます。これは実際にキーが固すぎると言うより、両手でホールドしたときの安定感とバランスに原因があるように思います。両手で抱えたときに、底面下半分を支える中指と薬指のかかりが弱く、左右に長いため、打鍵時のキー押し込みで筐体が振れるのです。このため、キーが固すぎるという感想に繋がるのだと思います。たとえばE61はキーが固いけれど、筐体の横幅が短く裏面の指のかかりが良いためホールドがE90よりしっかりします。

もうひとつ、Nokia E90のQWERTYキーボードの欠点としては、キーが碁盤の目状に配置されていて、段毎に斜めにずれていないことがあげられます。これは慣れでなんとかなると言えなくもないですが、ここまで見事にQWERTYキーボードを実装したのに、斜めにずれていないのは惜しいです。
X7501のキーもそうですけれど、これだけハイエンドの機種なのに、なんでその点まで踏み込んでないのだろうと思ってしまうのは、ぼくが斜めにずれたQWERTYキーボードに慣れすぎているせいもあるかもしれません。大抵はQWERTYキーボードがあるかどうかという違いの方が問題になるので、実際QWERTYキーボードのある機種間で文章を打ち比べないと差が目立ってくるわけではないのかもしれません。
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Nokia E90も+Jのおかげで問題なく日本語化できるようになっています。変換効率も悪くありません。値段も、922SHよりNokia E90の方が安いです。(スーパーボーナス一括価格とExpansysの価格の比較の場合)
そして、カスタマイズの範囲、様々なサードパーティーによるソフトなど、Nokia E90の方がはるかに奥深く楽しい機種です。


Nokia E90と922SHで日本語の文章を実際に綴ってみて、どちらが良いかと言われれば、意外なことに、922SHの方が打ちやすいです。これは922SHを手にしての最大の驚きです。


繰り返しますが、922SHのキーボードはNokia E90と比べても、文章を綴るのに打ちやすいです。
922SHはNokia E90と比べ、既にあげたように数字キーの段、スペースバーや記号キーといった弱点があります。もちろんその部分を取り上げれば劣っているのですけれど、実際に文章を綴れば、922SHのキーボードの使いやすさは素晴らしいとしか言いようがありません。半端な作り込みではありません。


では、ぼくにとってもっと評価の高いQWERTYキーボード搭載機種と比較した場合はどうでしょうか。

まずはシャープのZaurus SL-C3100との比較です。
SL-Cシリーズのキーボードは出色の出来です。7xx/860の方がキータッチは好みですけれど、Ctrlキーが最初からあるSL-Cシリーズ4桁型番の方が配列は改善されたと思っています。手許のSL-C3100と比較してみました。
922SHと比べ、数字キーの段やスペースバーの段が多いです。キーが斜めに配置されているのはZaurus SL-C3100も922SHも同じです。ともに打ちやすいキーボードですが、SL-CシリーズのZaurusと比べると、922SHのキートップは縦はほぼ同じで横幅が広くなっています。…なるほどZaurusより広いのか。

ただどうしてもキー間は詰まっています。922SHはZaurus SL-Cシリーズのキー配置に比べ横はわずか詰まり、縦はキー間が半分になるほど詰まっています。

カーソルキーはZaurusでは右下にあります。これは922SHの方が場所は触りやすい右上になっています。ただ上下に詰まっている分、左右は押しやすいけれど上下は押しにくいです。センターキーも縦が非常に短いのでZaurusのOKキーと比べると押しにくいです。922SHのセンターキーは写真でみるとこんなの使えるのかという大きさですけれど、実際はキーの高さや周りのキーとのバランスはよくできており、普通に親指の腹で押せます。ぼくは特に不自由は感じず、それほどミス打鍵も出ません。むしろ下方向キーが小さくて狙いにくいと感じます。

922SHのキーボードは、上下が詰まっているものの、Zaurusのようにキートップの端が丸くなっておらず、むしろキートップの腹がへこんでいるため、探りやすさがあります。キーの端にかかって隣のキーを押してしまったときに、ミス打鍵にすぐに気づくため、文章を綴っていて漢字変換前に修正することができます。これはモックではなくホットモックや実機で実際に打たないと分かりにくい点ですが、これだけ上下が狭いのに打っていて堪え難い苛つきにならないのは、こういった細かい調整の積み重ねの上に作り上げられたものだからではないかと思います。

Zaurus SL-C3100と922SHのキータッチはやや似ています。軽め、でも軽すぎず、キーが横にぶれることなく垂直に押し込まれてクリック感ははっきりしているものの音はうるさくありません。
(なお、打鍵時の電子音は両方とも即座にオフにしています)

922SHと比べ、Zaursu SL-C3100は机上に置いてのタイピングも可能です。922SHは、不可能ではないのですけれど、斜めな分すべりやすいテーブルでは動いてしまうし、そもそも読点や長音記号、数字に至るまで左下のFnキーとの併用なので、両手10本指をフルに使って快適に打つよりも、両手で抱えて親指タイプしたときの使いやすさに向けて作り込まれているように感じます。

全体にZAURUS SL-C3100のキーボードの方が打ちやすいと言えると思いますけれど、上部や右側の機能キーの配置についてだけ取り上げると、922SHは良くできています。片手操作をするなら、922SHを右手で持って操作する方が格段に扱いやすいです。WEBブラウザやメールでも上下ページスクロールの専用キーがあるというのも、922SHの方が優れている点でしょう。Zaurus SL-C3100は922SHと比べると、片手操作には向きません。
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やや番外編かもしれませんけれど、僕自身は今でも現役で使っているので、HP200LXとの比較もにも触れておきます。X7501やE90がありながら、ここぞという場面ではLXを持ち出すのは、日本語で素早くストレスやミスなしにメモ書きをするためです。

LXと922SHノキーボード配置で似ているのは、斜めにずれた段、右上にカーソルキー、上段にアプリケーション起動等の機能ボタン、右手片手で持ったときの扱いやすさといったところでしょうか。
922SHとLXの違いで目立つのは右側に独立したテンキーがあるかないかでしょうか。922SHのキーボードはメモやメールを打つにはよくできていますけれど、数字の入力をしやすいとはいえません。X02HTやTreoやE61は独立した数字キーの段がないものの、モードやモードレスな自動認識でテンキーとしても動作するキーを持っています。922SHにはそれがありません。これは携帯電話としては弱いです。僕自身は携帯で電話をかけるときに数字を押してかけるようなことは少なく、電話帳メインではありますけれど。LXのテンキーは携帯電話のテンキーではなく電卓のテンキーです。これはこれで数字の計算や金額の入力等で便利です。いずれにしても、922SHのキーボードにはテンキーはありません。
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もっとも、922SHはこれにより、Fnキーは一種類で済んでいます。922SHでは、文字列のコピーペースト等はFn+X,Fn+C,Fn+Vで行えます。UndoはFn+Zです。Fn+Q/W/Eが数字の1/2/3にあたるわけですけれど、この下に4/5/6と7/8/9を配置してしまうと、コピーペーストのキーアサインを変えるかCtrlをFnとは別に設けるかということになってしまいます。また、斜めにずれたキーボードのため、テンキーも斜めにずれてしまい使いにくくなってしまいます。それくらいなら兼用のテンキーを採用しない方がシンプルに済む、ということなのでしょうか。

LXとの比較についてもう一つ言うと、日本語変換の差はあります。ATOKやKatanaやWXII等好みのFEPが選べるLXと、モバイル書院しか選べない922SHでは、モバイル書院の使い勝手に日本語入力の効率が左右されてしまう922SHは実機でよく検討しないといけません。かな漢字変換モードで打ち込んでから後で英数カナに強制変換する機能については、Nokia E90上の+Jでは弱いと感じますが、922SHのモバイル書院でも、Fn+U/I/O/Pのようなショートカットで強制変換はできません。ただし、922SHでは、ひらがなモードで打ち込んだ後で、Y!キーを押すとカナ英数字変換候補のみを表示する機能があるので、割となんとかなってしまいます。
なお、顔文字はFn+TVキーで候補一覧が表示されますし、記号と絵文字は辞書キーで一覧と履歴が出ます。そういった使い勝手は悪くないし、予測変換機能もあります。Zaurus SL-C3100の頃よりはずっと改善されているようです。まだまだATOKと比べると劣る、というのが僕の感想ですけれど。

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ここで、922SHのキー配置、特に機能キーについて見てみます。

右手片手で持ったときに、一通りの操作が快適にできるようになっています。
メールアイコンのキーとY!マークのキーは、左右ソフトキーです。待ち受け画面では、それぞれメールとウェブの起動機能が割り当てられています。それぞれのアプリが起動した状態では、左右ソフトキーとなります。このキートップ表示は最初、少し分かりにくいです。
左ソフトキーの下はショートカットリスト表示キーです。待ち受け画面で決定キーを押すと(きせかえアレンジでカスタマイズできる)メニュー画面になりますが、カーソルキーで順番にメニューを選んでいって起動です。ショートカットリスト画面は数字キーで一発選択できます。ショートカットリストの画面では、ショートカットキーの設定を変更できます。ショートカットキーとは、待ち受け画面から数字キー長押しで、アプリ起動できる機能のことです。
普段使うアプリは専用キーで起動することがも多いですが、ショートカットキーはカスタマイズできる点が便利です。
なお、待ち受け画面で数字キーを短押しの場合、そのまま電話発信なのか、スピードダイヤルなのか、電卓なのか、マネー積算メモなのかを選べます。マネー積算メモは小遣い帳入力機能のようなもので、後で内容をまとめてメモ帳に書き出すこともできます。メモ帳からはmicroSD上のテキストファイルに保存したりメールしたりできるので、単純なアプリの割には便利な機能です。
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メールキーとショートカットリスト表示キーの左はページスクロールの上下キーです。ウェブやメールで、このキーでページスクロールできます。
大変残念なことに、メモではこのキーでページスクロールできません。他がよくできているだけに、この一点は口惜しい。
さらに左、キーボード左上部分には、発話終話キーとアプリ起動キーになっています。
アプリ起動キーは左からワンセグ(長押しで録画ファイルリスト)、カメラ(長押しでデータフォルダ)、辞書、ちょこっとメモ(長押しでメモ帳)です。メモの上がモード選択(長押しでマナーモード)です。モード選択キーは、マルチジョブの選択キーでもあります。922SHはアプリ起動中に(ショートカットキーリスト画面などから)他のアプリを起動して、例えばワイド画面の左右にそれぞれ表示して実行できますが、そのジョブ切り替えに使います。同時起動のアプリを全画面で使用している場合、画面がクルッと回ってジョブ切り替えができるようになっています。
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キーボード右下を見てみます。
やや窮屈に思えるEnterキーや、その横にはSpaceキーがあります。キートップの右上に表記は、Fnと同時押ししたときに入力される記号等を示しています。つまり、ハイフンや長音、読点やカンマ、アンダースコアはFnを押す必要があるということです。
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そのFnキーは、キーボード左下端にあります。両手で抱えて親指タイプをしているときは、このFnキーは迅速確実に左手親指で押さえることができます。922SHのキー配列は、親指タイプをしたときの使い勝手に優れています。机上に置いてのタイプや、片手での文字入力をしようとすると、922SHはそのために使いにくいキーボード配列と感じると思います。
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922SHはキーボードバックライトが装備されています。設定で点かないようにもできますけれど、暗いところでの打鍵にも配慮されています。
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922SHのキーボード配列についてですけれど、やや長くなりました。
ちょこっとメモやメモ帳の使い勝手等については後日の投稿にしましょう。

国産ケータイのQWERTYマシン922SHで何とかなるか?シリーズ
その1 大きさ
その2 キーボード
その3 ちょこっとメモ
その4 メモ帳
その5 テキスト閲覧
その6 様々な活用、動画再生など
その7 スケジューラ

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